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カポーティを観るはずだったのに。
シャンテシネ行ったらチケット完売してまして。
急遽『THANK YOU FOR SMOKING』観てきました。
もちろん観たい映画だったのでやっつけ仕事じゃありませんよ。
『THANK YOU FOR SMOKING』
2006米/日本公開2006年10月14日より
監督:ジェイソン・ライトマン
出演:アーロン・エッカート、マリア・ベロ、キャメロン・ブライト、アダム・ブロデイ
配給:20世紀フォックス映画
ストーリー:タバコ研究アカデミー所属のPRマン、ニック・ネイラーの使命は、得意の話術でタバコ業界への手厳しいバッシングをかわすこと。その巧みな論理のすり替えテクニックから「情報操作の王」と異名をとる彼の評判はすこぶる悪いが、一人息子のジョーイだけはそんな父親を尊敬していた。訴訟を未然に防ぎ、反タバコ法案を掲げる上院議員をやり込め、ハリウッドをも巻き込むあの手この手の戦略を展開するが、思わぬ落とし穴が待っていた。
あたしはどの映画を観てもよほどのことがない限り言うけど、おもしろかった。
ロジカルとコミカルを交えて色々と起こってうんたらかんたらって話。
え? 分からない?
うーんとね。主人公はタバコ研究アカデミーの広報部長なのね。で、健康志向なこのご時勢、どれだけ煙草のダメなイメージを払拭していけるかっていうことを「口」でうまく切り抜ける役割を持っているんだけど。
煙草には毒を表すドクロマークをでっかくつけることを義務付けるかどうかっていうことが発案されてしまったので、それを防ぐために色々とやろうとするんだけど。
色っぽい記者の姉ちゃんと体の関係を持って、オフレコ情報を流しまくっちゃうのね。そしたら案の定記事にされてしまい、主人公は危機に陥るわけですが。
最後の公聴会でうまく相手を丸め込んで、ラストへ。
大雑把に言うとそんな感じの話。
ストーリー云々は別にして、ジョークというか些細な笑いみたいなのが随所に散りばめられているんだけど。それだけ聞いていても普通におもしろいです。「アメリカンジョーク」とか「アメリカ人思考」について知識というか慣れがあれば、ほとんどの場面でニヤリとできることでしょう。
ちなみにジョークじゃないけどあたしは「ボガートが……」のくだりで一人でニヤッとした。いや、ハンフリー・ボガートを思い浮かべて嬉しくなっただけだけど。
でさぁ。映画館は何度も笑いに包まれたんだけどさぁ。
「え? 何でここで笑わないの?」ってことが多々あって少しがっかりした。あんな場面やこんな場面で、どう考えても笑い所なのに! ってところで笑ってくれない。
後で気付いたけど、客に外国人さんが見あたらなかったんだよねー。だからなのかは分からないけど。
まあいいさ。一人でニヤニヤしてたもん。
さて、内容についてですが。
基本的に「会話」「議論」「テンポ」が重要なお話です。
簡潔に示せば「言葉」を武器にしてきていた男が記者の「言葉」に打ち負かされ、しかし息子の「言葉」によって救われ、自らの「言葉」でしてやってやる、という流れなんだけど。
最後がちょっと残念だったかな。
予想がつきすぎる受け答えと、予想がつきすぎるラスト。
折角だからもっと「煙に巻いた」ラストを期待していたんだけど。
「あー、こう答えてこう終わったらきれいだけどありがちだよねー」と考えていたらその通りになってしまったからねぇ。最初から途中まで笑わせる勢いが衰えなかった分、残念感が強くなってしまいまいた。
でもまあまさしく「娯楽」って感じに楽しめます。気楽に力を抜いて、笑いたい場面で素直に笑う。
そうやって楽しめる映画です。
すこーしでいいからアメリカの文化や思想について予習してから観ると、さらに楽しめると思いますよ。
マルボロ・マンとか、死ぬ代名詞みたいなもんですからねぇ。一緒に観た子はそれすら知らなかったので、ちょっとかわいそうだった。
ちなみに原作は『ニコチン・ウォーズ』という本です。多分。
元々の本は10年以上前に出版されてるっぽいですが、どうなんでしょ。きちんと調べることはできませんでした。
え? いやいや、面倒だったわけじゃないからね。
それにしてもシャンテシネはいつ行っても満員のイメージしかないなぁ。『キンキー・ブーツ』観た時も満員だったし。
やっぱ銀座はシネパトスしか行けないわ。
『カポーティ』は川崎とかでまったりと観ることにしよう。